※キャッシュは、
https://web.archive.org/web/20190204000203/http://analoggamestudies.com/?p=538
【活動報告】Analog Game Studies第11回〜16回読書会報告&各種活動報告
岡和田晃
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Analog Game Studiesのサイト移転に伴い、活動報告が遅れておりましたが、その後も読書会は続いております。2013年3月の第11回では、杉山正明『モンゴル帝国と長いその後』(講談社)を扱いました。中世世界を席捲したモンゴル帝国、その成立が世界に与えた影響を振り返ることで、「ポスト・モンゴル時代」の現代を解釈し直す、といった内容で、アカデミズムとジャーナリズムにおける言説のあり方、西洋中心主義的な歴史学へのオルタナティヴについてなどが議論されました。
2013年5月の第12回では、石光泰夫『身体 光と闇』(未來社)を扱い、映画『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』等を参照しつつ、身体と観念、そして近代資本主義社会の関係について幅広い議論が交わされました。
2013年7月の第13回、9月の第14回、2014年1月の第16回では、ケイティ・サレン&エリック・ジマーマン『ルールズ・オブ・プレイ』下巻(ソフトバンククリエイティブ)を少しずつ精読しております。
2013年11月の第15回は、明神下ゲーム研究会と合同開催で、「Mission Impossible 04 発達障害と想像力の世界」の開催準備の話し合いを行ないました。
今後もAnalog Game Studiesは、より良いアウトプットを行なうために、読書会と議論を続けて参ります。
このおよそ1年の間に、Analog Game Studiesのメンバーが行なった活動の一部をご紹介していきます(AGS内記事執筆・査読等を除く)。
顧問の草場純氏は、小野卓也『ボードゲームワールド』(スモール出版、2013年5月)の座談会に参加し、また、2013年6月28日に「週刊金曜日」の東京南部読者会の催しで「左手利きと教育」についての講演を行ないました。「週刊プレイボーイ」2013年10月28日号、「日経流通新聞」2014年1月13日付のボードゲーム記事で取材を受け、コメントが掲載されました。また、アークライトから発売された『ククカード』のルール執筆と解説を担当しています。
加えて人工知能研究者にしてゲームAIの開発者である三宅陽一郎氏との対話記事「ゲームデザイン討論会」が好評を集めました。その他、各種ゲーム関連イベントに、随時参加しています。また高田馬場の日本点字図書館3階会議室にて、視覚障害の当事者・支援者と「視覚不要! RPG この町を救え」を開催しました。
AGS代表の岡和田晃は、「Role&Roll」に連載されている『エクリプス・フェイズ』関係の記事、および「SF Prologue Wave」の『エクリプス・フェイズ』企画に毎号協力しています。また、『ホームズ鬼譚〜異次元の色彩』(創土社、2013年9月)に収録されたフーゴ・ハル「バーナム2世事件」への協力も行ないました。『本格ミステリー・ワールド2013』(南雲堂、2013年12月)では、座談会「ゲーム化しライト化する2013ミステリ」に参加。また、評論集としては初の単著『「世界内戦」とわずかな希望 伊藤計劃・SF・現代文学』(アトリエサード、2013年11月)を刊行し、「日本経済新聞」「SFマガジン」「小説推理」「紀伊國屋じんぶん大賞」といった媒体で評され、日本図書館協会の選定図書とされました。
イベントは「Role&Roll Station」で継続的に開催されている『エクリプス・フェイズ』体験会、『ウォーハンマーRPG』オンリーコンベンションといった会話型RPGのイベントにゲームマスターとして携わり、JGC(ジャパンゲームコンベンション)2013での『ハーンマスター』体験会、発達障害の特性を持つ当事者・支援者・会話型RPG(テーブルトークRPG、TRPG)の専門家が一同に集い共に楽しむコラボレーションイベント「Mission Impossible03 発達障害と想像力の世界」(2013年6月)、同じく「Mission Impossible04 発達障害と想像力の世界」(2013年11月)にもゲームマスターとして参加しました。また、ジュンク堂書店池袋本店でのイベント「未来を産出(デリヴァリ)するために」(2013年10月)、市民講座・SF乱学講座「「伊藤計劃以後」のSFと文学」(2013年12月)等で講演を行いました。その他、各種雑誌や新聞等に寄稿を行なっています。詳しくは岡和田晃のウェブログをご参照ください。
伊藤大地は、『ウォーハンマーRPG』オンリーコンベンションの展開に関わり、また「Mission Impossible03」、「Mission Impossible 04」にそれぞれプレイヤーとして参加しました。
蔵原大は、第25回遊戲史学会で「遊戯から政策へ:”行政広報ゲーム”とは何か?」という講演を行い、また「Mission Impossible03」にプレイヤー参加。また「遊戯史研究」25号(2013年10月)に「近現代ウォーゲーム(兵棋演習)の歴史――二百年の変遷」を寄稿いたしました。
小春香子は、「Mission Impossible03」(2013年6月)にプレイヤーとして参加し、2014年2月には、『エクリプス・フェイズ』小説「龍の血脈」が日本SF作家クラブ公認ネットマガジン「SF Prologue Wave」に掲載されました。
齋藤路恵はメイン・デザイナーとして、エテルシアワークショップ・東京都成人発達障害当事者会イイトコサガシとの共同作品である会話型RPG『ラビットホール・ドロップスi』(エテルシアワークショップ、2013年11月))を完成させました。同作品はゲーム専門家や発達障害の当事者・支援者、その他コミュニケーションに関心を持つ方々に大きく評価されました。
また、「SF Prologue Wave」に『エクリプス・フェイズ』小説「ゲルラッハの恋人」を寄稿。イベントでは、「伏見健二講演会――RPGで開かれる世界――」に協力、「視覚不要! RPG この町を救え」ではゲームマスターとして参加しました。SF乱学講座で「日本における同性愛”者”の発見/発明」(2013年2月)、「会田誠 戦争画リターンズを読む」(2014年2月)の講演を行ない、また「Mission Impossible 03」、「Mission Impossible04」にゲームマスターとして参加しました。
田島淳は、サンセットゲームズから日本語版が発売予定の『ハーンマスター』入門キット『雛菊の野』の翻訳に参加、またJGC2013『ハーンマスター』体験会、および『ウォーハンマーRPG』オンリーコンベンション、「Mission Impossible 03」にそれぞれゲームマスターとして参加しました。
髭熊五郎は、トリックテイキングゲームオンリーイベント「Trick Taking Party vol.1」(2013年3月)、「Trick Taking Party vol.2」(2013年10月)を主催し、また「Mission Impossible 03(2013年6月)」にプレイヤー参加しました。
八重樫尚文は、オンラインセッションツール「どどんとふ」の同人誌「どどんとふで始める初めてのオンラインセッション2013年夏の号」「どどんとふ用オンラインセッションシナリオ集 オンセの素第2号!」の編集を担当し、「Mission Impossible 03」にゲームマスター参加、「Mission Impossible 04」にプレイヤー参加しました。